斧に気を付けろ!
奇妙な叫び声がする。
誰とも分からない叫び声。
「誰?」
私は闇に向かって聞いた。
「ああ…ごめんね、僕だよ」
闇から姿を現したのはイヅルだった。
「叫んでたの貴方?」
「まさか、僕はそんな事しないよ」
イヅルは笑っている。
鐘が鳴り響いた。
もう十二時になるのね。
頭がおかしくなる程鐘は煩く鳴りっぱなし。
「そうだ、後ろには気を付けた方が良い」
イヅルは意味深な言い方をした。
「どうして?」
「最近…斧で頭を割る男が居るらしいんだ」
そんな話聞いた事無い。
「分かったわ」
私はまたイヅルの下らない作り話だろうと気にも留めなかった。
「僕はが好きだよ」
「唐突ね」
「だって今言わないと一生伝わらないままだから」
何を急いでるんだろう。
イヅルの行動は時々私のよく分からない方向性へと進む。
「ありがとう、私もイヅルが好きよ」
「良かった」
イヅルは笑った。
「の事ずっと好きだったから…」
本気かどうかはよく分からないけど、
イヅルは嬉しそうだし良いかと私は思った。
「を…僕だけのものに…したい位だよ」
私はその時、背筋が凍った。
イヅルの瞳が狂気的な光を放ったから。
「じゃあね、イヅル」
私は駆け出した。
あんなイヅル、私は知らない。
「全く…人の話は最後まで聞くべきだよ」
イヅルの声が後ろから聞こえた。
「…愛してるよ」
えっ…
斧…?
ガンッ!!
「…だから斧に気を付けろって言ったじゃないか。
………これでは永遠に僕のものだね…」
FIN
あとがき
こういう意味不ちっくな話書いてみたかったんですよ;
…すみません;
では、こんな話を最後まで読んで下さりありがとうございましたm(__)m
参考音楽:ピンク・フロイド/ユージン、斧に気をつけろ
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