Hello I Love You



















とある日の早朝。





三番隊では新入隊員を迎える準備をしていた。





「隊長、新入隊員の人が来るんですからちゃんと為さって下さい」





「そんなん言われても眠たいねんもん」





副隊長である吉良イヅルが隊長の市丸ギンに諭すが、
ギンは眠そうな欠伸を返した。





「昨日、また遅くまで起きていたんでしょう。
明日は早いから早めに寝て下さいってあれほど言ったのに…」





イヅルが溜め息混じりに言う。





「ボク子供とちゃうねんから」





ギンはまた欠伸で返した。





「ほら、もうすぐ来ますよ。
僕は事前に会ってますけど隊長は初めてなんですから、
隊長らしくして下さい」





「はい、はい」





ギンは生返事を返した。





廊下から足音が近付いて来る。





「此方は市丸ギン隊長のお部屋でしょうか」





「そうやでェ、早よ入っといで」





「はい、失礼致します…」





そうして戸を開けて出て来たのは背の低い小柄な女だった。





「私、この度三番隊に配属しました…」





女が挨拶をする途中で、突然ギンが立ち上がった。





「たっ…隊長?」





イヅルも困惑気味である。





「こんにちは。
ボク、君の事愛してるんやけど、名前教えてくれへん?」





「…はい??名前はと申しますが…」





ちゃんかァ、可愛い名前やね」





ギンの突然の発言に困惑ムードが部屋中に流れる…





「市丸隊長!
訳の分からない発言はお控え願いますと
常日頃申し上げてるでしょう」





若干、イヅルは怒っている様だ。





「ごめんね、うちの隊長何時もこんなで…」





「何時もとちゃうで。ふざけてる訳でもあらへんし。
ボクはちゃんが気に入ったんや」





妙に真剣な顔で答えるギンを見てイヅルは大きな溜め息を吐いた。





「あっ…あのぉ、
私これから他の方へ挨拶に行かないといけないのですが…」





が申し訳なさげに言う。





いまいち自分の置かれている状況が理解出来ていない様だ。





「あァそんなんせんでええで。それよりボクと遊びに行こう」





「えっ…あっ、はい」





「ボク、これでも真剣やから」





ギンがニヤッと笑った。





そしてギンはの手を引いて部屋を出る。





「はぁ…全くあの人は…」





部屋では一人イヅルが苦悩していた。





こうして三番隊では副隊長の悩みの種が一つ増え、
カップルも一つ増えたのであった。








FIN








あとがき
久し振りにほのぼのな夢書きましたよ;
久し振り過ぎて感覚が戻りません;
ドアーズのこの曲は「こんにちは、愛してるんだ。
君が欲しい。名前教えてくれる?」なんて歌詞から始まります。
ふざけてますがポップで可愛い歌だと思います。
曲はサイケデリックですけどね;
このお話みたいにカップルにはなってなかった様な気がしますが;
では、こんな話を最後まで読んで下さりありがとうございましたm(__)m
参考音楽:ドアーズ/ハロー・アイ・ラヴ・ユー
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