ヘイ・ユウ





















ねえ、君。





孤独の中に居るのには慣れたかい?





ねえ、君。





僕を感じるかい?





ねえ、君…





「そんな暗い顔しないで、…」





僕達は誰かが造り上げた、仮初めの世界に居る。





周りはまるで皆敵の様。





仮面を被って素顔を見せない。





言葉の中に刀を隠し持ち、皆それを使って身を守ってる。





そんな中で僕は見つけた。





仮面も被らない、刀も隠し持たない素顔のままの君を。





「世界は腐ってる」





は窓の外を眺めながら口癖の様にそう呟く。





「そうだね」





僕もの後ろから呟く様に返す。





「みんな見えてないのかな?腐った世界」





「見えていても見ない振りをしているんだ。
現実を直視する事は苦しい事だから」





僕は後ろからを抱き締めた。





「私、この世界で生きていくのが辛いよ」





…」





僕はを前に向かせて口付けた。





深く、深く、深く。





息をする事なんか忘れてしまうくらいに。





「愛してるよ、…。
……望みなんてまるでないなんて言わないでくれよ」





この世界に絶望しつつも、
この世界での生にすがりつく僕は畜生以下なのか?





分からない、分からない、分からない。





今の僕じゃ分からない。





「イヅル…」





僕はを押し倒した。





現実を忘れるために快楽を貪る。





僕自身が絶望している世界の住人達とまるで同じなんだ。





「あっ…イヅル…んっ、愛してる…」





二人立つ場所が同じでも堕ちる時は別々。





だから僕は君を失うのが怖くて生にすがりつく。





たとえ其処が暗闇の中であろうが、地獄であろうが…





ねえ、君。





君はどう思う?










FIN








あとがき
小難しい話になってしまった;
こういう話は書いていて楽しいんですけどね;
では、こんな話を最後まで読んで下さりありがとうございましたm(__)m
参考音楽:ピンク・フロイド/ヘイ・ユウ
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送