絵の具箱



















「やちるちゃん、何してるの?」





「うーんとね、剣ちゃんの絵描いてるの」





私とやちるちゃんは所属してる隊は違うけれど仲良しだった。





私はもう大人だけど、相思相愛なのよね。





やちるちゃんはこうやってちょくちょく私の仕事場に遊びに来るし。





「剣ちゃんは鈴付けないとね〜」





絵の具箱を広げながらやちるちゃんは楽しそうに絵を描いている。





私は仕事をする手を止めてそれを暫く見詰めていた。





「できたっ!ねぇ!見て見て〜」





うわー…





ぐちゃぐちゃだな、結構…





更木隊長…怖くなくなってる…





でも一生懸命で可愛い…





「うん、よく出来てると思うよ!とっても上手!」





「ホントに!やった!」





やちるちゃんは満面の笑みを私に向ける。





「子供は誉めて伸ばせ」





誰か偉い人が言ってた。





もしかしたらやちるちゃんは
前衛画家の才能があるのかもしれないしね。





うーん…我ながらナイスポジティブ思考…





「じゃあね、今度は描いてあげるね!」





「ホントに、ありがとう」





やちるちゃんは今度は私の絵を描き始めた。





「じゃあ、私もやちるちゃん描いてあげるね」





「やったー!早く描いてー!
出来たら見せっこしようねっ!それまで見ちゃダメだよ」





「うん、OK」





かーわーいー。





大好きだわ、やちるちゃん。





と、一人悶えつつ私もせっせと絵を描く。





パレットにはやちるちゃんの髪の色のピンク色や
私の髪の色の亜麻色が増えた。





「「出来たっ!」」





お互い、完成した物を見せ合ったが…





「あっは!の絵変なの」





うー…確かに似たり寄ったりな気が…





「でもが描いてくれたのだから大事にするねっ」





「ありがとー!私もやちるちゃんが描いてくれたの大事にする」





私達は笑った。





「ずっとこうしてられたら良いね。ずっと友達で」





私がそう言うとやちるちゃんはニッコリした。





「当たり前じゃん。友達はずっとずっと友達だもん」





「そうだね」





絵の具箱をひっくり返したみたいなぐちゃぐちゃな絵を
お互いに大切に抱えながら私達はまた笑った。










FIN








あとがき
初やちるちゃん。
CPでは昔よく書いてたんですけどね;
にしても意味不な話だ…
友情は結構難しいですね;
では、こんな話を最後まで読んで下さりありがとうございましたm(__)m
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