太陽を待ちながら




















私の空は何時も曇り空。





死をもたらす雨が降り注いでいる。





黒い雨、紅い雨。





私はその世界で孤独に生きている。





ちゃん」





「市丸隊長…」





名前を呼ばれて振り返ると市丸隊長が背後に立っていた。





私は…





この人を好きになれない。





ちゃん、どないしたん?疲れてんの?」





「いえ、特には」





市丸隊長に後ろから抱き締められる。





これが市丸隊長じゃなくてあの人だったら良かったのに…





私を置いて逝ったあの人…





大好きだったけど大好きだと言えなかったあの人…





ちゃん、細いねェ」





狂気に近い其れを纏う市丸隊長…





私は怖かった。





「愛してるよ、ちゃん」





耳元で囁かれた。





「あの…市丸隊長…」





私はしっかりと市丸隊長に捕まえられている。





まるで蜘蛛の巣に掛かった蝶の様に…





逃げ出せない…





「知ってるよ、
ちゃんが先日亡くなった五番隊の彼が好きやった事」





「えっ…?」





私は驚いて市丸隊長を見上げた。





「邪魔やったからねェ…彼。
ちゃんとボクが一緒になるには要らん存在やった。
だからボクが……」





それ以降の市丸隊長の言葉は耳に入らなかった。





深い絶望。





私は何時からこの人の罠に掛かっていたんだろう。





「愛してるよ、ちゃん…誰よりも…」





市丸隊長は向き直って私に口付けた。





空は何時でも曇り空。





それでも私は…





暗闇の中、独りぼっちで希望という光を…





そして太陽を待ち続けている。










FIN










あとがき
何だかドロドロした話になってますね;
黒ギンですし。
リクとズレてる気がします;
すみません;
駿河菜々恵様、こんなので宜しかったでしょうか?
では、こんな話を最後まで読んで下さりありがとうございましたm(__)m
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